社内ネットワークと社外(インターネット)の境界線を固める従来の「境界型防壁セキュリティ」は、クラウド活用やテレワークの普及により終焉を迎えました。
現在主流となっているのが、「社内からのアクセスであっても決して信頼せず、必ず検証する」という【ゼロトラスト・ネットワーク・アクセス(ZTNA)】の考え方です。PCやスマホと同様、ネットワーク上の独立した端末である「複合機・印刷環境」にも、ゼロトラスト思想に基づいた厳格なセキュリティ管理が求められています。
1. 従来型印刷セキュリティの限界と「3つの穴」
「社内LAN=安全」という思い込みが招く脆弱性
過去の印刷管理システムは、「社内ルーターの内側に配置されたプリンター」であることを前提に設計されていました。しかしゼロトラスト視点では、以下のようなリスクが浮き彫りになります。
- 未暗号化の印刷データ:社内通信だからとPC〜複合機間のデータ(スプールファイル)を平文のまま流し、盗聴や改ざんに晒されるリスク。
- オンプレミス Active Directory への依存:クラウド化(Entra ID等)が進む中、社内ドメインに縛られた古い認証基盤ではアクセス制御が追いつかない問題。
- 拠点間VPNの帯域圧迫:クラウド上の業務システムから印刷を行う際、一度本社ネットワークを経由させることで帯域が圧迫され、遅延が発生する問題。
2. ゼロトラスト時代の印刷管理に不可欠な「4つの要件」
印刷インフラにも「厳格なアクセス制御」と「全行程暗号化」を
ゼロトラストアーキテクチャに適合した印刷管理を構築するためには、単なる認証印刷にとどまらない強固なフレームワークが必要です。
① クラウドID(IdP)とのシームレスな統合認証
Microsoft Entra ID(旧Azure AD)やOktaなどのクラウド認証基盤と直接連携し、ユーザーの権限やアクセス状態をリアルタイムで確認・同期します。
② 端から端まで(End-to-End)の通信暗号化
PCから印刷サーバー、サーバーから複合機に至る全ての経路でTLS 1.3等の最新暗号化プロトコルを適用し、データの盗聴を完全にシャットアウトします。
③ 厳密なアイデンティティ確認(ユーザー認証印刷)
「印刷を実行した本人」が物理的に複合機端末の前に立ち、ICカードや生体認証、スマホアプリで本人確認を完了するまでジョブを出力させません。
④ すべての印刷・スキャン操作の完全追跡(監査ログ)
「いつ・誰が・どの端末で・何を印刷/スキャンしたか」を改ざん不可能な形で記録し、セキュリティオペレーション(SOC/SIEM)と連携可能なログを維持します。
ゼロトラスト推進の一環として、オンプレミスのWindowsプリントサーバーを廃止する企業が増えています。クラウドネイティブな印刷管理を導入することで、VPNを経由することなく、インターネット接続環境があれば「どこからでも安全に」社内複合機へ出力することが可能になります。
3. ゼロトラスト環境を完全サポートする『MyQ X』
最新セキュリティ基準に対応した次世代プリントマネジメント
トータルリンクが提供する統合プリント管理ソリューション『MyQ X』は、ゼロトラストモデルを採用する先進企業に最適な機能群を備えています。
- Entra ID・クラウドIdPネイティブ対応:オンプレADに依存せず、Microsoft Entra ID等のクラウドID管理サービスと同期・シングルサインオン(SSO)連携。
- クライアントローカルでの安全なスプール処理:重い印刷データを無駄にクラウドや拠点間帯域に流さず、クライアントPC内で暗号化したまま保持し、認証時にのみローカル出力するハイブリッド型システム構造を標準サポート。
- マルチベンダー対応による統一セキュリティポリシー:メーカーの混在したオフィスでも、全複合機に対して全く同じレベルのゼロトラストセキュリティと暗号化ルールを一斉適用可能です。
ゼロトラスト移行に伴う印刷環境の見直しをご相談ください
「クラウドPC(Azure Virtual Desktop / Windows 365)からの印刷を安全にしたい」「VPNを全廃したいがプリンター構成がネックになっている」といったお悩みを、トータルリンクが解決します。貴社のITセキュリティ戦略に合わせた最適なMyQ Xの構成設計をご提案いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

